VIRAL HEPATITIS
B型・C型肝炎の検査と治療
B型・C型肝炎は、症状がないうちに見つけ、必要な検査と治療につなげることが大切です。採血で感染の有無を確認できます。
監修:西本 紘嗣郎(院長)
2026年9月3日更新
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B型肝炎・C型肝炎とは
B型肝炎とC型肝炎は、ウイルスによって肝臓に炎症が起こる病気です。感染しても症状がないことが多く、気づかないまま慢性肝炎、肝硬変、肝がんへ進む場合があります。感染の有無は採血で調べます。
B型肝炎は主に血液や体液を介して感染し、母子感染や性的接触も感染経路になります。C型肝炎は主に感染者の血液を介して感染します。
強い倦怠感、食欲不振、吐き気、褐色の尿、皮膚や白目が黄色くなる症状がある場合は、早めに受診してください。意識がぼんやりする場合は救急受診が必要です。
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一度は検査を受けましょう
肝炎ウイルスは自覚症状が乏しいため、厚生労働省は少なくとも一度の肝炎ウイルス検査を勧めています。特に次に当てはまる方はご相談ください。
- これまでB型・C型肝炎ウイルス検査を受けたことがない
- 健診などでAST、ALT、γ-GTPなどの肝機能異常を指摘された
- 過去の輸血・手術・血液製剤使用、針刺し、入れ墨・ピアスなどで血液に触れた可能性がある
- B型肝炎の方と同居している、または性的接触があった
- 妊娠中・妊娠を希望している
- 抗がん剤、免疫抑制薬、ステロイドなどを始める予定がある
症状がない場合は自費検査になることがあります。自治体や保健所で無料検査を受けられる場合もあるため、受検方法をご案内します。
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当院で行う主な検査
B型肝炎の検査
まずHBs抗原で、現在B型肝炎ウイルスに感染している可能性を調べます。必要に応じてHBs抗体・HBc抗体で免疫や過去の感染を確認します。HBs抗原が陽性の場合は、HBV DNA、HBe抗原・抗体、肝機能などを追加し、腹部超音波検査や専門医療機関での評価につなげます。
C型肝炎の検査
まずHCV抗体を調べます。HCV抗体が陽性でも、現在ウイルスが体内にいるとは限りません。HCV RNA検査で現在の感染を確認し、陽性の場合は肝機能、肝臓の硬さ、腹部超音波検査などで肝臓の状態を評価します。
感染した可能性のある時期から間もない場合は、最初の検査だけで判断できず、時期をあけた再検査が必要になることがあります。
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検査で陽性になった場合の治療
B型肝炎
急性B型肝炎では経過観察と症状に応じた治療が中心ですが、重症化が疑われる場合は速やかに専門医療機関をご案内します。慢性B型肝炎は、肝機能、HBV DNA量、肝臓の線維化などから治療の必要性を判断します。
治療が必要な場合は、エンテカビル、テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩、テノホビル・アラフェナミドなどの核酸アナログ製剤や、ペグインターフェロンが検討されます。核酸アナログ製剤はウイルスの増殖を抑える治療で、長期間の服用が必要になることがあります。自己判断で中止すると再燃することがあるため、必ず主治医と相談します。
C型肝炎
現在は、多くの場合、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)という飲み薬でウイルス排除を目指します。使用する薬と治療期間は、肝硬変の有無、過去の治療歴、腎機能、併用薬などによって決まります。薬の飲み合わせを確認する必要があるため、お薬手帳をお持ちください。
治療後にウイルスが排除されても、肝臓の状態によっては肝がんの定期検査を続けます。また、C型肝炎にはワクチンがなく、治療後も再感染する可能性があります。
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周囲の方への感染を防ぐために
- かみそり、歯ブラシ、血液が付く可能性のある器具を共用しない
- 出血している傷は絆創膏などで覆い、血液は手袋を使って処理する
- B型肝炎では、同居家族やパートナーも検査を受け、感染しておらず免疫がない場合はワクチンを相談する
- B型肝炎の性的感染予防にはコンドームを使用する
握手、会話、食器の共用、入浴など通常の日常生活で感染することはありません。肝炎ウイルスに感染していることだけを理由に、就業や日常生活を制限する必要はありません。
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よくあるご質問
HBs抗原が陽性と言われました。どうすればよいですか?
現在B型肝炎ウイルスに感染している可能性があります。肝機能やHBV DNA量などの追加検査を受け、急性か慢性か、治療が必要かを確認します。症状がなくても放置しないでください。
HCV抗体が陽性なら、C型肝炎ですか?
過去に感染して自然にウイルスが消えた方でもHCV抗体は陽性になります。現在の感染を確認するため、HCV RNA検査が必要です。
家族と食事や入浴を分ける必要がありますか?
通常の日常生活では感染しないため、食器や入浴を分ける必要はありません。ただし、かみそりや歯ブラシなど血液が付く可能性のある物は共用しないでください。
症状がなくても治療や通院が必要ですか?
肝機能が正常でも、ウイルス量や肝臓の線維化に応じた定期検査が必要です。治療開始の時期はB型とC型で異なるため、検査結果に基づいて判断します。
CONSULTATION
検査結果をお持ちの方もご相談ください
健診・妊婦健診・献血・手術前検査などでHBs抗原またはHCV抗体の異常を指摘された方は、結果用紙とお薬手帳をお持ちください。当院で確認し、必要に応じて肝疾患専門医療機関と連携します。